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京都市中京区えぞえ消化器内視鏡クリニック院長のブログ

医療法人香誠会 えぞえ消化器内視鏡クリニック
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吐き気・胃が気持ち悪い|症状の原因から治療まで解説

日常生活で経験することの多い「胸やけ」「胃もたれ」「吐き気」「嘔吐」。これらの症状には、さまざまな原因や治療法があります。本記事では、それぞれの症状について詳しく解説します。

 

胸やけ

 

胸やけとは

胸やけとは、胸部からみぞおちにかけて感じる灼熱感や不快感を指します。特に食後に自覚しますが、横になると症状が悪化することが多く、胃酸が逆流することで生じることが一般的です。

胸やけの原因

胸やけの主な原因は、胃食道逆流症(GERD)です。この状態では、胃酸が食道に逆流し、食道の粘膜を刺激します。過食や脂っこい食事、アルコール、ストレスが誘因となることがあります。

胸やけの検査・診断

胸やけの検査には以下のような方法があります:

  • 内視鏡検査:食道や胃の状態を確認します。
  • 24時間pHモニタリング:食道内の酸の状態を計測します。
  • バリウム造影検査:食道や胃の形態異常を確認します。

治療は原因によって異なりますが、以下の方法が一般的です:

  • 薬物療法:プロトンポンプ阻害薬(PPI)やH2ブロッカーを用いて胃酸を抑える。
  • 生活習慣の改善:食後すぐに横にならない、脂肪分の多い食事を避けるなど。
  • 外科的治療:薬物療法で改善しない場合に行われることがあります。

 

胃もたれ

胃もたれとは

胃もたれとは、胃の中に食べ物が溜まったような不快感を感じたり、胃が重いと感じる症状のことです。食後に特に現れやすく、消化不良や胃の運動低下が原因となることが多いです。

胃もたれの原因

胃もたれは、主に次のような原因によって引き起こされます:

  • 胃炎:胃の粘膜に炎症が起こっている状態。
  • 胃の運動低下:ストレスや神経系の影響で胃の動きが鈍くなる。
  • 胃酸過多や胃酸不足:消化機能の低下。

病気以外の原因

  • 食べ過ぎ:一度に大量の食事を摂ることで胃に負担がかかる。
  • 脂っこい食事:脂肪分の多い食事は消化に時間がかかる。
  • 飲酒や喫煙:胃粘膜を刺激し、不快感を引き起こします。

 

吐き気・嘔吐

吐き気・嘔吐とは

  • 吐き気:胃の内容物を吐き出したいという不快な感覚。
  • 脂っこい食事:脂肪分の多い食事は消化に時間がかかる。

吐き気の原因

吐き気の原因は多岐にわたり、以下のようなものが挙げられます:

  • 消化器系疾患:胃炎、胃潰瘍、腸閉塞など。
  • 中枢神経系:脳腫瘍や脳しんとう、片頭痛。
  • 内耳の異常:めまいを伴う疾患(メニエール病など)。
  • 妊娠:妊娠初期に見られる「つわり」。

日常生活における吐き気の原因

  • 乗り物酔い:三半規管が刺激されることで生じる。
  • ストレスや疲労:自律神経の乱れによるもの。
  • 食あたり:腐敗した食品の摂取など。

吐き気の症状がある主な病気

  • 感染性胃腸炎
  • 食道裂孔ヘルニア
  • 消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)

嘔吐の原因とは

嘔吐の原因は吐き気と重なる部分が多いのですが、特に次のような要因が関係します:

  • 薬剤性嘔吐:化学療法薬や薬の副作用。
  • 感染性胃腸炎:ウイルスや細菌感染による。

日常生活における嘔吐の原因

  • 食事の過剰摂取:胃のキャパシティを超える量を摂取。
  • 過度の運動:食後すぐの運動は嘔吐を引き起こすことがあります。

 

吐き気や嘔吐の検査方法

  • 内視鏡検査:胃腸に異常がないか確認。
  • 腹部エコー検査:腸閉塞や胆石の有無などを確認。
  • 血液検査:炎症や感染の有無を確認。

吐き気や嘔吐の治療

治療は原因次第ですが、以下の方法が取られることが一般的です:

  • 薬物療法:制吐剤や制酸剤の内服。
  • 点滴療法:嘔吐による脱水症状の予防。
  • 生活習慣の改善:適切な食事管理やストレス緩和。

 

症状が慢性化している場合や生活に支障をきたしている場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。適切な診断と治療を受けることで、日常生活の質を大きく改善できるでしょう。